苦しみの中に生きる人
自分の事が好きですか?
と聞かれ、「はい好きです」
と答えると日本では多くの人が「この人はナルシストだ」とか「自信過剰な痛い奴」とマイナスのイメージを持つことが多いです。
そして自信がない人だとか自分の事を過小評価する人の事は受け入れやすく、自分もそうあるべきだと考えます。
どうしてこんな考えになっているんでしょう。
まさにそれは生まれた時から大人になるまでそして社会人になってからも続く刷り込みが原因です。
~刷り込みの罠~
生まれたばかりの子供に対して「元気に育ってくれたらそれだけでいい」と多くの親が願っています。
そして大きくなるにつれて「あれはダメ」「これはダメ」
子供はただ自分を精一杯表現したいだけなのに、「泣いてはダメ」「大きな声を出してはダメ」と言って親の言う事を聞かせようとします。
小さなうちはまだ刷り込みがされていないので、子供はとても自由で自分を謳歌しています。
悩んだり難しく考えたり誰かを憎んだり怒りを引きずることなく瞬間瞬間を楽しみ、ありのままの自分になんの不満もありません。
子供は大人よりもずっと進歩していて魂の本質を生きています。
学校に入ればますます委縮するようになり、先生から評価され親から評価され、先生が望むもの親が望むとおりにすれば褒められて、そうでなければ叱られる。
私たちはこうやって誰かの望むことをすれば自分は評価されると少しずつ刷り込まれてきています。
自分をありのままに生きたり表現したりすることよりも、枠組みの中にきっちり収まるようにと教えられます。
少しでもはみ出すような子は問題児扱いされて「こうなってはいけないんだ」と自然に考え始めます。
社会に出てからも私たちは同じように振舞います。
「会社に行かなけらばいけない」「お客様にもっと喜んでもらわなければいけない」「お金を稼がなくてはいけない」「人に合わせなければいけない」「空気を読まなければいけない」「我慢して耐えなければいけない」「評価されなければいけない」「もっと上を目指さなければいけない」
こうやって小さいころから今の今まで多くの刷り込みをされてきた私たちは自分の事を置き去りにして、「誰かや何かを求める人生」を生きてきました。
才能がある人は称賛され、肩書がある人は信頼され、お金持ちは羨望の眼差しを浴び、結婚という幸せを求め、ボランティアをやればいい人の烙印を押し......
なにかを所有していたり何か特別なことをしなければ自分を肯定できない。
「~しなければならない」「~するべきだ」という考えに憑りつかれ、それが出来ていない私はダメな奴だと自分で自分を戒める。
こうやって私たちは何年も何世代にも渡って自分自身に対する罪の意識を作り出し、自分を苦しめてきています。
もういい加減に一人一人が気づく時です。
しなければいけないことなんてこの世には何もないんです。
自分を追い込みありもしない罪を作りだすのはやめましょう。
自分を好きになるのはすごく簡単です。
誰かに悪口を言われ批判されても、誰にも認めてもらえなくても、孤独を感じていても、あなた自身が自分を好きであればそれだけでいいんです。
「自分を好きになれない自分」もひっくるめてあなたなんです。
そんなあなたを肯定してください。
弱さも欠点と思ってしまうものも全て。
そのままでいいんです。
24時間365日ずーーーーーっと誰よりも一緒に居る「自分」ですよ?
一時も離れることの出来ない自分を認められないことは、わざわざ大嫌いな人と結婚をして一緒に暮らすようなものです。
お金持ちにならなくても特別な才能がなくても異性にモテなくても慈善活動をしなくても、あなたは「今日も生きている」これだけで素晴らしいんです。
そう、本当は息をして存在しているだけで素晴らしいんです。
なにか自信になる結果を残したり、行動しなければ愛せないのは幻想です。
思い出してください。
あなたは「ただ元気に育ってくれるだけでいい」と願い願われて生まれました。
そう、ちいさな子供の状態が答えなんです。
ただ存在し、泣きたいときに泣いて寝たいときに寝て今をただ生きている。
それを大きくなるにつれて周りの期待や願望、評価に振り回され本当の自分を見失っています。
~存在しているだけでいい~
ただこの場所で息をしているあなたを認め素晴らしいと決める。
あなたが自分を愛していれば誰からの愛も必要としなくなります。
他の誰かに認められなくても評価されなくても、自分を受け入れ愛してさえいれば充分なんです。
あなたはすでに満ち足りています。
足りないものは何もありません。
今まで刷り込まれてきたものを手放し、思い出してください。
何かが出来るから、特別な才能があるから、人気があるから、徳を積んでいるから、お金持ちだから、ルックスがいいから....
条件は一切関係ありません。
あなたは存在しているだけで素晴らしいと。
他の誰のために生きるでもなく、自分の人生を生きるんです。