嫁姑問題「あなたは間違っている」と言われても ~その2~
グチャグチャな心になった私は旦那さんに「実家に帰りたい」と頼みました。
体の変化に気づいたからか旦那さんも少し心配するようになり、一週間の期限付きで実家に帰ることを快く受け入れてくれました。
そして大阪にある実家で1週間リフレッシュをします......。
本当はもっと長く実家に滞在したかったのですが、頭でこう考えてしまっていました。「結婚したのだから旦那さんや向こうの家族のところに早く帰らないと!」
これは心からそう思っていたのではありません。
結婚しているからという義務のような呪縛のような感覚です。
私はまた自分の本当の想いに蓋をしてしまったのでした。
~見せかけのコミュニケーション~
少しの間実家に帰らせてもらったことでまた二世帯生活を頑張ろうという思いになった私は、積極的に旦那さん家族とコミュニケーションを取っていきました。
もう自分の中の声よりも周りの人といかに上手く関係を作るかということしか考えていなかったのです。
自分の声を無視して麻痺させ、一見上手くいっているような関係に空虚な喜びを感じていました。
お義母さんやお義父さんが帰ってきたら、二階で寝ていても趣味のものを楽しんでいても一階の玄関へ行き挨拶をする。
この儀式は初めのうちは反発して、したりしなかったりしていたのですが、自分の意思が弱まっていくと毎回嫌々するようになっていました。
積極的に関わってくれるようになった私を見て義理の家族は嬉しそうだったのです。
「見せかけだけ上手くいっているような形の何が楽しいんだろう。無理やり関わることがコミュニケーションではない」
と心の中では思っていました。
家に居ても全く休まらない日々でした。
お義母さんとお義父さんが帰ってくる夕方18時頃になるとソワソワして益々落ち着かなくなるのです。
でもこれが旦那さんやお義母さんのしてほしいことならそうするべきなんだろう。
自分にはこの二世帯の姑という絶対的なものからは逃れられないんだろう。
なら上手くいくように頑張ればいい。
そう自分に言い聞かせていました。
~転機~
この暮らしに大きな転機が訪れます。
「出産」でした。
私は里帰り出産をぜず、二世帯住宅がある千葉で元気な女の子を出産しました。
子供を産んだことがある人にはわかると思いますが、出産というのは言葉で表わすのが難しいくらい神秘的な体験です。
産まれたての子供と触れ合って寝顔を見ていると、心の奥底から「必ず守る」という母性本能が溢れ出てくるのがわかりました。
出産を機に私は嫌々何かをするのではなく、不思議と自分の中からあふれてくるパワーによって突き動かされるようになっていったのです。
言い方には気を使いましたが、今までよりもお姑さんの言う事を必ず聞くということは無くなっていき、自分が決めて思うようにするようになっていきました。
しかし産後から一か月過ぎようとしていた時、その日は突然来ました。
その3へ続く